シュリ・チンモイの伝記 - その2

シュリ・チンモイの目標とシュリ・チンモイ センター

目標

シュリ・チンモイ - 世界調和を願う人
シュリ・チンモイ - 世界調和を願う人

   1964年にインドを去って以来シュリ・チンモイは世界平和の新たな高まりを育成しようと努めてきました。その手段は広大な書籍集、芸術と詩の作品、自作の曲を演奏する700以上の国際的なコンサート、全世界の首脳との会談、スポーツ、運動競技と庶民レベルの無数の人々が携わるような多様でユニークなイベントと言ったものを含みます。

   シュリ・チンモイの全ての努力や活動の背後に反響しているのは人類が一つの世界家族であり、世界平和が人間一人一人が築くのに貢献できる人類の生得権かつ終極であるというテーマ思想です。彼は愛情や同情の大きく開いていく能力、共感や他人との一体感、内的平和、創造主である神と創造物の中に宿る神への愛ということを意味する個人めいめいの精神的な目覚めは、調和した世界を成し遂げるのに欠かせない人類が挑戦すべき課題であるというふうに見なしています。

   「私の究極の目標は全世界が一つになって平和に生きるということです。この究極の目標実現は人間の本性の変質を必要とします。内的生活と外的生活を大いに統合しなければなりません。内的生活は愛を望むのに対して、外的生活は(支配)力を欲しがっています。私たち皆は今力への愛を働かせています。しかし、この世界が愛する力で充満させられる日が来ます。愛する力だけが世の中を変えることが出来るのです。私の究極の目標は一人一人の力への愛が愛の力に取って代わることです。そうなると、世界平和を地球で達成し、明らかにし、提供し、はっきりと表すことができるようになります。」

   シュリ・チンモイの見解は普遍的な魅力をもつという面、異なる文化や宗教の信念を完全に受け入れる面で数多くの人々の心に訴えています。楽観や希望の刺激的なメッセージ、人間の精神の無限の潜在力と先天的な善良さへのゆるぎない確信、人類全体が一つであるという考え方でよく知られるようになりました。

シュリ・チンモイ センター

シュリ・チンモイの学生
シュリ・チンモイ センターの各国のメンバーが シュリ・チンモイと一緒に瞑想するチャンスを大切にしています

   シュリ・チンモイが西洋に居住するこの40年の間、70以上の国のおよそ400の都市にシュリ・チンモイセンターが設立されました。その活動には地域の人々に評判のよい運動競技、文化や音楽の催しなどを通して世の中の調和を育成するという目標が共通しています。シュリ・チンモイ センター には教理がなく、信奉者に特定の信仰のしかたを要求しません。むしろ、人間の魂が本質的に善良で神々しいものであるという信念を基にした人生への精神的な態度を支持しています。

   シュリ・チンモイは精神の覚醒を高める効果的な方法として、瞑想の実践を奨励し、個人の内的平和を永続する世界平和の必要条件と見なしています。彼は言います:「一人一人が新しい世の中の開拓者にならなければなりません」。そのため、シュリ・チンモイ センターはその主な活動の一つとして瞑想の講座を行っています。シュリ・チンモイの依頼で、このコースは一般の人々向けに無料で提供されています。

センターの会員制度

走っているシュリ・チンモイ
走っているシュリ・チンモイ

   多くの精神的な組織と同様に、シュリ・チンモイは自分の瞑想センターにおいて方針・基準を設定しました。彼の道に従う人に菜食になることと酒・麻薬・タバコをやめることを要請しています。弟子が定期的に瞑想し、週1・2回集まって一緒に瞑想するように勧められています。これは彼の精神の道の土台となっています。

   精神的な進歩を補うものとして身体の健康と力が重要だと信じているシュリ・チンモイは運動、特にランニングも勧めています。身体・マインド・ハート・魂という人間の不可分の側面をそれぞれ完全にすることができます。インスピレーションや思いやりを分かち合うことで様々な方法で世界調和という目標に貢献できると考え、シュリ・チンモイは生徒に社会にも自分の才能や能力を少しでも提供するように呼びかけています。

   シュリ・チンモイは世界中にいる弟子の成長に個人的な関心を持っており、信奉者に会って、センターの発展を促す目的で多くの国々を訪れてきました。愛情に満ちた親が自分の子供の最もよいところを全面に出そうと努めると同じように精神の師の役割はこのような規則正しい生活の道義を通して生徒の能力や精神の速い開花を助長することにあります。